『頭に来てもアホとは戦うな!』
「アホ」な人。
要は、むやみやたらと自分の足を引っ張る人。会議で自分にだけいちゃもんをつける人。敵意を見せ付けて非協力的な態度をとる人。自分の意見のほうが正しいのに権力を振りかざしてつぶそうとする人。・・・
そんな「アホ」な人に
- 悔しさや悩み、怒りを感じたこと
- 「倍返し」や「リベンジ」のようにやり返してやろうと思ったこと
は誰もがあるのではないでしょうか。
著者の田村耕太郎さんは、「アホと戦う」ことは無駄だと語り、その労力を自分の人生をより輝かせるために使うことを薦めています。
限られた資源を無駄使いするな
時間もエネルギーもタイミングも、たった一度の人生を思い切り謳歌するための、限られた財産である。それを「アホと戦う」というマイナスにしかならない使い方で浪費するなと言いたいのた。
全てはこれに集約されます。自分の人生も経営も同じ、限られた資源を有効活用しなければなりません。
追求すべきは「真理」だ
アホが許せないという責任感や正義感はある意味素晴らしいが、やはりナイーブだとも言える。
正義感や責任感の裏には、勧善懲悪という甘えがある。残念ながら、勧善懲悪などなかなか起こらない。いい悪いではなく、それが人生、現実世界だ。
ナイーブとは、英語本来の意味である子供っぽいという意味で使われています。悪い奴ほど出世するというように、真理と善悪は別で、人生に勧善懲悪を期待してはいけないということが真理だと説明されています。
無駄な戦いを繰り広げる人の特徴
正義感が強い
自身にあふれる
責任感が強い
プライドが高い
おせっかい
まとめると、物事を判断するときに自分や組織にとっての善悪を最上位で考え、アホな相手を正しい方向へコントロールしようとする人です。上記特徴のような人は組織にとって必要ではあるのですが、戦うことは新たに恨みを買ってしまい根本解決にはならず、組織全体のためにはアホな人を誘導する高等戦術が必要と説明しています。
タイムコストを考えよ
何をするにしても自分の時間価値を常に意識しよう。
怒りに固執したり、張り合ったり、おせっかいをしようとしたりすることすべてが、自分の時間価値をわかっていないことからくる。人間に一番平等に配分され、それでいて人生で最も大切な資源は時間だ。時間こそが価値を生む。
アホな人に悩んだり苛立ったりする時間があれば、その時間を自分のために有意義に使ったほうが生産的です。アホと戦うことが根本解決にならないことを考えると、アホを相手にする時間がいかに無駄かが分かります。
それでも一度はアホと戦え!
この本で私が言いたいのは、無駄な戦いは綺麗に避けようということだ。
しかし、長い人生、たった一度の人生、綺麗にかわし続けるだけではダメなときもある。人生、いつかは正々堂々と正面から勝負しないといけないときが来るのだ。
いつかは来る勝負の時に備える意味でも、アホと戦う虚しさを実感する意味でも、一度はアホと戦っておいたほうがいい。
もう戦いません。
まとめ
本書では、より詳しくアホと戦わない方法が記載されています。田村耕太郎さんが世界最高の非戦の書という「孫子の兵法」を例に挙げ、本書はその現代実社会版と自負されています。
アホな人と対峙したときに、本書の内容を思い出すとイライラせず生産性の高い行動をすることができそうです。
頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法
- 作者: 田村耕太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2014/07/08
- メディア: 単行本
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