返報性の原理とは?
返報性の原理は、恩を受けたら恩を返したくなる心理効果です。
返報性の種類
- 好意の返報性:こちらが好意を見せれば、相手もこちらに好意を示してくれる。
- 敵意の返報性:こちらが敵意を見せれば、相手もこちらに敵意を示す。
- 譲歩の返報性:こちらが譲歩すれば、相手もこちらに譲歩してくれる。
- 自己開示の返報性:こちらが自己開示したら、相手も自己開示してくれる。
好意の返報性の実験結果から言えること
好意の返報性は、相手の好感度には関係無く、借りがあると感じることで起こる、というものです。
返報性の原理の使い方『試食』
スーパーマーケットなどでの『試食』が該当します。「無料で食べさせてもらった」という借りを感じたとしたら、たとえ欲しいと思っていなかった商品でも買ってしまいやすくなります。
譲歩の返報性の使い方
「ドア・イン・ザ・フェイス」があります。普通に交渉した場合に比べると、3倍近くも成功率が高くなる交渉術です。
その方法は、まず始めに断られそうなハードルの高い要求をします。相手は断りますが、断ったことで少なからず罪悪感を抱きます。そこで、最初に提示した要求よりもハードルを下げた要求(本来したい要求)をして譲歩します。
すると、相手も譲歩してくれて、要求が通りやすくなるというテクニックです。
返報性の原理の注意点
好意の返報性で注意すべきは、相手の見返りを求めないことです。
店員が「試食したのだから買うのが当然」という態度を取ると、今後近付いてくれなくなります。
「ギブ&テイク」ではなく、「ギブ&ギブ&ギブ」の精神が大切です。