保有効果とは?
保有効果とは、自分が所有しているモノに高い価値を感じて、それを手放すことに抵抗を感じてしまう心理現象です。
保有効果が起こる理由
1、自分が持っているモノに愛着を感じる
ザイアンス効果
2、自分が感じる価値は、他人も同じように感じるだろうと考える。
3、手に入れるよりも、失うかもしれないことを重要に感じる。
プロスペクト理論
現状維持バイアス
保有効果の使い方①『返品保証』
最も分かりやすいのは「返品保証」です。「使ってみて気に入らなければ返品可能」と謳うことで、買い手からしてみれば商品に対して売り手の自信を感じるため、信頼感が生まれやすく、安心して購入してもらえます。
一度商品を手にすれば、保有効果により商品の価値が高く感じられます。もしも商品に少々不満があったとしても「返品の手続きが面倒だし、まあいいか。。」という現状維持バイアスが働きやすくもなります。
商品に問題があれば返品が増えるのは当然ですが、大きな問題が無ければ返品率より申し込み数のほうが多くなり、売上増が期待できます。
保有効果の使い方②『無料お試し』(完全に保有していなくても働く)
保有効果は、「試着」や「無料お試し」などでお金を払っていない状態でも一度お客さんが手にしたときにも働きます。
そのため、「何度でもお試しOK」など企業が損しそうな条件でも、返品率の低さによって利益増のケースがあります。これには、「何度もお試ししたのに何も買わないのは申し訳ない」という返報性の原理も働きます。
ですので、お客さんからしてみれば、それほど欲しいと思っていなくても「とりあえずお試し」することは、買ってしまう可能性が高くなります。
保有効果の使い方③『視聴者に既に使用している想像をさせる』
コピーライティングに応用できます。
例えば、簡単に操作ができることが売りの家電製品を説明する場合、操作が簡単であることの他、その結果どれくらい楽に快適なるかを説明します。
保有していることで楽に快適な状態になっていることを想像してもらい、それが無い現状は不便な状況であると認識してもらい、購入を促します。